2022年4月29日金曜日

 スミス専任時計師のウォッチギャラリー・ビッグベアー店主、大熊 康夫のブログ

~時計師の仕事場 #0011~

「古典的なデザインが生んだ魅力」 

1965年 パール調ダイアル・アストラル



「微かに黄色味を帯びたパール調の文字盤」

アストラルらしい、パール調の盤面の中でも、このアストラルは光の当たり方で、黄色味が強く表れる瞬間があり、9金無垢ケースや金メッキの三針、そして、浮彫のアラビア数字のインデックスとのバランスの良さに、気品ある英国製品としての魅力を感じることが出来ます。





「古典的なデザインが美しさを生む」

シンプルな中にも、各部にしっかりとした普遍的なアラビア数字のインデックスや、伝統を感じさせるスモール・セコンド・ダイアルなどの、古典的な要素がバランスよく使われることで、英国的な間違いのない美しさを生み出しています。







「ムーブメントの際立つ美しさが語りかけてくること」

1965年製造の、このアストラルには、熟成しきった、スミスの最終到達点と言える完成度の極めて高い15石ムーブメントが搭載されています。

そして、時計師として、ここでお伝えするべきことは、まるで、昨日イングランドにあるスミス社のチェルトナム工場から出荷されたばかりと、見まごうほどに美しい、このムーブメントが語りかけてくることです。

それは、外観の美しさや、使用頻度が少なかったこと、そして、極めて良い環境下で保管され続けて来たことはもちろんですが、最も重要なのは、60年近い長い眠りから覚めるまで、工場出荷以来、誰の手にも触れられることが無かったことに他なりません。

そんな、まるでデッドストックのようなムーブメントの、すべてを分解し、
スミスの唯一の欠陥部品を対策部品へ交換することを含めた、ビッグベアーの専門店ならではの整備を行うことで、工場出荷時の精度と、それ以上の耐久性を得ることが出来るのです。


新品と見まごうほどの美しいパーツ











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~時計師の仕事場 #0010~

「すべてが新品と呼べるコンディション 」
1964年 ラインダイアル・デラックス




「工場で組み立てられたばかりのような美しい文字盤」

このラインダイアルの文字盤は、まるでスミス社の英国チェルトナム工場での生産ライン途中でのひとコマであるかのように美しい状態です。

しかし、実際は、ウォッチギャラリー・ビッグベアーの作業机で、一度すべてを分解され、オーバーホール作業を終え、再び組み立てられた姿です。

ケースに入れられ50年以上の歳月が経過すると、どうしても実際にはレンズの外側のベゼルに隠れた部分、つまり文字盤の外周付近には変色が見られるのが常なのですが、この文字盤は、微かなエイジングすらない驚愕のコンディションであると言えます。





「ムーブメントの隅々までもが新品のような美しさ」

ムーブメントを9金無垢SCWケースより取り外すと、工場で生産後、いっさい手を加えられていないことが、工具キズすらない極めて美しいムーブメントの状態から推測できます。

しかし、未使用に近い状態といえども、生産後50年以上が経過しているため、各部のオイルやグリスは硬化しており、そのままの状態で動作させてしまうと、良い状態の振り子やギアの軸が擦り減ってしまいます。

そこで、すべてを分解して硬化したオイルを除去し、フレッシュなオイルを注油して組み立てます。

組立の際には、経年による金属疲労が考えられる、スプリング類の消耗部品、そして、スミスの欠陥部品であるボルトスプリングなどは新品に交換し、完璧な状態に甦らせます。





「ショックプルーフ機構が万一の時に助けとなる」

上の写真の透き通った赤い部品は、ショックプルーフ(耐衝撃)機構を備えた、ルビー製の振り子の軸受けです。

表面に見える、クローバーの葉のような形に見える金具は、ショックプルーフ機構の要となるスプリング状の部分で、ルビーの軸受を半固定しています。

そして、落下などで強い衝撃が時計に加わった時に、このスプリングがショックを受け止め、この15石ムーブメントに使用されている歯車などの軸の中で、最も細い振り子の軸の破損を防ぐ構造となっています。





「MADE IN ENGLANDの奥深い意味」

スミス・デラックスの文字盤の下部には、"MADE IN ENGLAND"の文字がプリントされていますが、この言葉には読んで字のごとくと言っては伝わらない可能性のある、深い意味が含まれています。

これを、英国製と訳すことが、間違っているわけではありませんが、スミスが伝えたかったことは、それだけではない他の意味が、この言葉の奥にあるのです。

例えば、同じスミス社製の時計に、4ビートの懐中時計がありますが、その文字盤には、"MADE IN ENGLAND"ではなく、"MADE IN GREAT BRITAIN"とプリントされています。

この違いに、"ENGLAND"の意味する重要な意味があり、それは、英国製ではなくイングランド製ということです。

恐らく英国が4つの国がひとつになって、ユナイテッド・キングダム、つまり、いわゆる"UK"と呼ばれていることを、ご存じだと思います。

それら4つの国は、イングランド、スコットランド、ウェールズ、そして、北アイルランドです。

もう、お気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、"GREAT BRITAIN"と"UK"
は同じ意味で使われますが、"ENGLAND"は、英国全体ではなくイングランドのみを表す言葉なのです。

さて、では、なぜスミス社は、このふたつを使い分けているかのでしょうか?その理由は、イングランドは英国の中心であり、他の三国とは、人種的、政治的、経済的に異なった文化圏であるという主張があり、誇りを持っているからなのです。

そのため、人件費もイングランドとその他三国では大きくことなり、コストのかかった優れた、そして贅沢な製品は、イングランドの工場で生産されるべきであるという考え方が根底にあります。

同じ国で生産されながら、生産国を示す表記が複数あるのは、これも、なかなかに英国的と言えるのではないでしょうか…。




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2022年4月19日火曜日

 

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~4ビート懐中時計の楽しみ方~
それは、非日常の体験



▲画像クリックで、高画質の写真をご覧いただけます



「手に収まるということ」

腕時計が、まだ世に存在していなかったその昔、持ち歩ける時計とし長きに渡り、1890年代以前には富裕層の間で親しまれていた懐中時計。現代の生活においては腕時計に比べ利便性が劣るため、必需品ではなくなりました。

しかし、その反面で不便さは、魅力的な趣味性やファッション性を生み出しています。時刻を知る時には、必ず手に取るといった親しみやすさと共に、時計という道具としての使い方を越え、良き相棒とでもいえる存在となっています。

スコッチ・ウイスキーを嗜みながら、懐中時計を手に取って眺めるだけの仕草に酔いしれることができる、正に趣味のアイテムなのです。



◆◆◆


ビッグベアーの4ビート懐中時計にはデッドストック・ムーブメントを搭載




「楽しめるために、当店が行っていること」

1940~1970年代に生産された4ビート懐中時計は、その質実剛健なデザインだけでも、充分な魅力があります。

しかし、その懐中時計は、発売当時の本来の精度と元気の良いチクタク・サウンドを奏でてこそ、存分に楽しめるものなのです。

4ビート懐中時計は普及モデルであったことで、使い古された個体のほとんどは、本来の性能を保たれておらず、動作したとしても、何とか動いているという状態なのです。そして、その音も歯切れの良い元気なサウンドとは言えないことがほとんどです。

現在、ビッグベアーで販売している4ビート懐中時計には、デッドストックのムーブメントを専門店ならではの技術でオーバーホールを行い、当時の性能を100%発揮するメカニズムに甦らせて搭載しています。

そのため、新品当時の心地よいサウンドと精度をお楽しみいただけるのです。


◆◆◆






「デニムには懐中時計用のポケットがある」

デニムには、懐中時計を入れるための小さなポケットがあるのをご存じでしょうか?なんとなく存在は知っていても、用途については知らない方が多いのではないでしょうか。

スミスの4ビート懐中時計も、このポケットにピッタリと収まるサイズで、ファッションにこだわりを持っている方でしたら、きっとこんな楽しみ方に魅力を感じられることでしょう。

ある意味、懐中時計は、腕時計よりも趣味性の高い時計であると言えるのです。






「英国スタイルのアウトドア派にはバブアーと合わせるのもグッド」

懐中時計は、成り立ちに長い歴史があるだけに、その形だけでヴィンテージな雰囲気を演出することが出来ます。

そのため、英国の伝統的なファッション・アイテムとのマッチングは素晴らしく、現代においても、違和感なく懐中時計がとけ込むスタイルを作りやすい、ナチュラルな装いとなります。

数ある英国の老舗ブランドとの相性は抜群で、その装いに懐中時計を加えることで、より、英国を楽しむことに奥行きが広がると言うわけです。





「ポケットに忍ばせればドライブが楽しくなる」

例えば、ミニやMGなどの英国車で、カントリーサイドへドライブに出かける時、ポケットに4ビート懐中時計を忍ばせてみる。

つづら折れの峠道を、英国車の太いトルクをうまく使い軽快に登り、辿り着いた峠のパーキングでひと休み。

エンジンを止め、窓を開けると、澄んだ空気と鳥のさえずりが車内に入り込み、その清々しさに心が洗われる気持ちよさを感じることでしょう。

すると、それまで聴こえていなかった4ビートのゆっくりとしたチクタク・サウンドに気づくのです。

ドアを開け、外に出て、懐中時計を手にすると、こいつを連れてきて良かったと、そんな至福の瞬間がやって来ます。

楽しみ方は、お使いいただく方次第で、無限に広がります。スミス本来の性能を甦らせたビッグベアーの4ビート懐中時計を手に、出かけてみませんか?





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~デッドストック・ムーブメント搭載4ビート懐中時計~

この度、英国より多数のデッドストック・ムーブメントが入荷し、新品ムーブメントを搭載した新品当時の精度と信頼性を備えた、4ビート懐中時計をお届けできることとなりました。



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デッドストック・ムーブメントとは?

デッドストック・ムーブメントとは、新品未使用かつ、工場から出荷される前の、約60年間眠り続けていたムーブメントです。ただ、未使用品といえどもオイルは乾燥し硬化していますので、分解、洗浄、注油、組立を行うことで、工場出荷時の状態に甦らせています。


デッドストック・ムーブメント搭載の
懐中時計のタイトル画像などには
このアイコンが表示されています

新品当時の精度と信頼性を備えた
コンディションの証です



◆STORY◆



「ことの発端は10年前のこと」

2012年、英国の取引先より、新品のスミス4ビート懐中時計が届いたことから、このストーリーは始まりました

スミス社が時計の生産を終了した1980年に、社員のひとりが、残された4ビート懐中時計の部品をすべて譲り受けました。

約40年間眠っていた部品は、元スミスの社員の手により懐中時計に組み立てられ、そのすべてがウォッチギャラリー・ビッグベアーへ送られて来ました。




「2022年に残された部品が、英国からビッグベアーへ」

その後、本人が高齢だったため、生産は打ち切られましたが、残された新品部品のほとんどが、この度、英国より届きました。

その中には文字盤や針、ケースだけでなく、なんと多くのデッドストック・ムーブメントが含まれていたのです。

ウォッチギャラリー・ビッグベアーでは、それらのデッドストック・ムーブメントに専門店ならではのオーバーホールを施し、デッドストックの外装部品と共に組み立てを開始しました。



「スミス本来の優れた性能だからこそ楽しめる」

長年使われて来て各部が消耗した、4ビート懐中時計は、新品パーツが入手困難であるため、たとえ動作していても、何とか針を進めているだけで、その音も、息絶えだえと言うことがほとんどです。

それでは、スミス本来の性能でなく、楽しむと言う次元ではありません。

だからこそ、デッドストック・ムーブメントに、しっかりと手を入れて仕上げられた4ビート懐中時計であれば、軽快なサウンドと本来の精度で時を刻んでくれ、使うことが楽しくなるという訳です。




「驚愕の製品がここに」

こうして完成した、グッドエイジド、ミント、そして、プレミアムの3種類の外観や価値を表すコンディションと、本来の精度やチクタク音、そして操作性のスムーズさを備えた、スミス社製4ビート懐中時計を手に出来ることは、新品当時の性能と共に、1950~60年代当時の英国を味わえることに等しい、素晴らしい体験となることでしょう。


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2022年4月14日木曜日

 

スミス専任時計師のウォッチギャラリー・ビッグベアー店主、大熊 康夫のブログ

~時計師の仕事場 #0008~

■ 稀少性の高いキャラメル・パターン・デラックスを甦らせる ■ 




「外観の美しさとは裏腹にムーブメントに問題が」

英国より、個体数の少ない「キャラメル・パターン文字盤」のデラックスが入荷しました。

ところが、外観は良好な状態でしたが、ムーブメントに錆が発生しており、一部の部品交換を行うだけでは、修復が難しい状態でした。

そこで、この状態の良い稀少なモデルを救うために、1960年代に製造されたデッドストックのムーブメントに載せ替えることで甦らせることが出来ました。






「スミスは、ムーブメントのアッセンブリーを供給」

当時、スミスは補修部品のひとつとして、ムーブメントのアッセンブリーを、時計店へ供給していました。

1960年代の半ばまでは、上の写真のように金属製のケースに入った状態でデリバリーされていましが、その後は、プラスチックの半透明ケースに変わっています。

そのため、今回のデラックスのように、錆の程度がひどいものは、個々の部品を交換するのではなく、ムーブメントをアッセンブリー交換することが可能でした。

そこで、この稀少なモデルを救ために、1960年代に製造されたデッドストック・ムーブメントの登場となるわけです。







「すべてが新品パーツで構成されているムーブメント」

デッドストックのムーブメントは、現在では、簡単に入手することは出来ませんが、20年ほど前よりデッドストック・パーツの収集に力を注いできたビッグベアーでは、様々な部品を在庫しており、常に完璧な修理を行える環境を整えています。

ただ、デッドストックのムーブメントは、すべての部品が新品パーツで構成されてはいるものの、当然、油脂類は硬化し、スプリングなどの経年による金属疲労は避けられません。







「スプリング類の交換を含むオーバーホール」

今回のデラックスには、デッドストック・ムーブメントを搭載いたしましたが、他のスミス同様に、すべてを分解しスプリング類などの経年による金属疲労を抱えている可能性のある部品の交換を含めた、スミス専門店ならではのオーバーホールを行っています。

さらに、1960年代のチラネジの付かない、ショックプルーフ付きムーブメントを搭載したことにより、精度と安定性、そして、耐衝撃性の飛躍的な向上を実現しています。






「美しさを保ち続けた文字盤」

新品のムーブメントとカップリングされる文字盤は、極めて軽度なエイジングのみのとても美しい状態を保っており、キャラメル・パターンの魅力を存分にご堪能いただけるコンディションと言えます。






「わずかなエイジングのみの雰囲気あるケース」

クロームメッキのケースは、ラグのエッジ部分にメッキの擦れが見られますが、全体的には、とても良い状態を保っており、大切に使われて来たヴィンテージ・ウォッチとしての魅力を感じられる佇まいであると言えます。





見事に甦ったデラックスをご堪能いただけたら幸いです

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2022年4月12日火曜日

スミス専任時計師のウォッチギャラリー・ビッグベアー店主、大熊 康夫のブログ

~時計師の仕事場 #0007~

■ スミスがケースメーカーにデニソン社を選んだ理由 ■ 



「デニソン社でなければ作れなかった美しさ」

スミスの腕時計の中でも、名品と言われているモデルには、英国の老舗ケースメーカーのデニソン社製のケースが使われています。

道具としての腕時計の機能性を最大限に生かした、優れた設計思想、際立った精度を誇る工作技術、そして、それらに裏付けられた工芸品としての美しさが、デニソン・ケースには備わっています。

それは、スミス社が腕時計のケースに求めていた美学であり、デニソン・ケースに辿り着いた理由であるといえるでしょう。






「大胆なラグのデザインに込められたもの」

一見すると武骨なデザインに感じられる、このデラックスのラグ・デザインですが、時計の形に組み立てられ、ベルトが装着されることで、エルゴノミクスに基づいた、まるで、優しく腕を包み込むような極めて美しいデザインであることが分かります






「アール・デコの流れを汲む美しさ」

このデラックスは、1952年にリリースされた最初期の、スミス品番A211のマイナーチェンジ後の1953年モデルです

アール・デコの流れを巧みに取り入れた個性的なラグのデニソン・ケースは、優しい色調の趣あるデュオトーン文字盤の美しさを、より際立たせている秀逸なデザインと言えます。







「裏蓋には、老舗メーカーを感じさせるロゴが

極めて工作精度の高い、このケースのメーカー名は、裏蓋を開けると、その内側に刻印されています。

DENNISONの社名ロゴとMADE IN ENGLANDの文字が誇らしく刻まれ、それらは、1950年代に造られた英国製品であることの絶対的な品質の良さと、デニソン・ケースならではの美しさの証なのです。








「オリジナルの竜頭が物語るもの

このモデルは、デラックスが登場した1952年と1954年の約3年間のみ生産されましたが、この短期間にマイナーチェンジが行われています。

それは、竜頭の形状のみで、1952年モデルには1215から引き継いだ、表面に段付きのあるデザインが施されていましたが、1953年では、それがスムーズな曲面に変更されています。

この個体にはオリジナルの竜頭が装着されているため、また、表面には、このデラックスの使用頻度に見合った、わずかなエイジングが見られるため、このデラックスが1953年モデルであると言って問題ないでしょう。

竜頭は、レンズやベルトなどと同様に外装部品の消耗品とされており、その消耗品である竜頭が純正品であることは、この個体のオリジナリティーの高さと共に、使用頻度の少なさと大切に使用されていたことを物語っています。







「極めて状態の良い文字盤

ケースより、ムーブメントを取り出し、文字盤を眺めると、コンディションを厳密に確認することができます。

表面には70年近い時の流れによる、わずかなエイジングは見られますが、その影響は最小限であり、また、不自然なところがない極めて美しく、3針を含め完璧な純正文字盤であることが分かります。







「見ることの少ないムーブメントの文字盤側

あまり目にすることのない、ムーブメントの文字盤側ですが、裏蓋側と比較するとシンプルでフラットな印象ですね。

これは、ムーブメントの剛性を最大限に保つために不必要な肉抜き加工などを行っていないためで、英国的な質実剛健さの現れであると言えます。

ムーブメント右側に黒っぽく見えるプレート状のパーツが、スミスの欠陥部品と言われているボルトスプリングで、ビッグベアーの対策部品に交換されています。







「1950年代らしいチラネジ付きの振り子

ムーブメントから振り子アッセンブリーを外した裏側部分。振り子の軸先端部分の細さとその横に装着されたルビーの透明感がお分かりいただけるでしょう。

他のルビーは軸受けなどに対で使用されていますが、振り子のルビーはひとつだけですので、ほとんどのムーブメントの石の数は15石や17石など奇数になります。






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