個性が光る星の煌き
アストラルは、星の煌きという意味ですが、今回ご照会するモデルは、中でも個性的な一本。元々スミスのラインナップの中で、モダンで洗練されたシンプルな文字盤のデザインが魅力なアストラル。基本的には、シンプルなパール調の文字盤ですが、そこに、デラックスでよく採用されている夜光塗料が施されており、やや、トラデショナルな印象を与えています。
■パール調の白文字盤が魅力
まるでマザーパールのようなサーフェースを持つ文字盤は、アストラルならではの美しさ。光りの当たり方で様々な微妙な色相に変化する繊細な美しさは他の時計では、なかなかお目にかかれない大きな魅力です。戦前のセラミックのような白でも、戦後の1215シリーズのアルミの質感とも全く異なるアストラルのパール調文字盤は、シンプルでモダンな印象であると同時に、ヴィクトリア時代のアンティークに見られるような趣さえも感じられる奥深さがあります。
■夜光塗料のドットがアクセントに
このアストラルの文字盤に施された夜光塗料のドットはシンプルな文字盤のなかで強く主張しておりこのモデルの大きな個性となっています。現在では、その効力は失われていますが、デザイン状のアクセントしては、大きく貢献していると言えるでしょう。
■浮き彫りのインデックスにも、ひと工夫が
文字盤にはアラビア数字と楔形のインデックスが共に浮き彫りとなって配置されています。楔形のインデックスには表面がV字に加工され金メッキが施されています。サーフェイスに光りが当たると角度により光りと影とのコントラストが現われます。そんな細部にも拘った工夫はアストラルの隠れた魅力ともいえます。
■見た目にも美しいショックプルーフ機能
アストラルはモダンで洗練されたデザインが魅力ですが、実はムーブメントにも最新のテクノロジーが多く採用されてきました。写真の振り子の軸受に仕組まれたショックプルーフ機能もその一つです。十字型に縁どられた軸受のマウントがスプリング効果を生み、落下時に振子の軸の先端を守ります。
■スリムラインの裏蓋
裏蓋のエッジ部分はテーパー加工が施されており、時計を腕に装着した際にサイドから見たケースを実際よりもスリムに見せる工夫が施されています。
■キャップ状の竜頭
竜頭はウォータープルーフ機能付きのキャップ状の形状です。ケース本体より突き出た筒状のカラーを包み込むように竜頭が被さり、防水・防塵効果を生み出しています。
■英国、それもイングランド製の証
スミスの腕時計工場は、イングランドとウェールズにあり、このアストラルのようなハイクウォリティー腕時計はイングランドのチェルトナム工場で生産されていました。余談ですがここにGt. Britainと書かれた時計はウェールズ工場製の普及品ということになります。
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