2019年6月8日土曜日

ロンドン市場向けのスミス社製「エルメス腕時計」


ヴィンテージ・エルメスの魅力

フランスのラグジュアリー・ブランドのエルメス社は、戦後まもなく、当時、世界の中心として繁栄していたロンドン市場だけに焦点を絞った魅力的な腕時計の販売を企てていました。そして、その生産のほとんどを担っていたのがスミス社だったのです。そのことは、スミス社の品質をエルメス社が認めていたことに他ならず、また、時計のデザインだけでなくHERMESのロゴについてもスミスがデザインしたと考えられています。そんな世界的に見ても極めてレアな1950年代のヴィンテージ・エルメス。この個体は使い込まれエイジングという60年以上の年月を重ねたことにより生まれた美しさを見につけています。

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■HERMESのロゴがもつ魅力
このエルメスのロゴ以外の部分は1940年代より生産されていたスミス社の1215とほとんど変わりません。しかし、SMITHSのロゴがHERMESに変わっただけで、その製品が持つ世界観は大きく変わります。そして、文字盤に現れたエイジングがヴィンテージウォッチならではの佇まいとなっています。


■繊細なスモールセコンド
スミス社製1215のデザインをそのまま受け継いだこのHERMESの繊細なスモールセコンド文字盤。ロゴのみの変更でエルメス社が自社製品として採用した意図が、この時計のあらゆるディテールから伝わってきます。




■竜頭も1215譲り
1215のシンプルでありながら、完成度の極めて高い各部のディテールは1950年代初期の時計デザインの中でスタンダートと呼べる位置づけにあった言えるでしょう。






■デニソン社のケース
そして、特徴的なホーンラグのデザインで、世界的にトレンドを作り上げた英国の名門ケースメーカーのデニソン社をスミス社、そして、エルメス社が採用していたことが、この時計の魅力を不動のものにしていたのだと言えるでしょう。





■チラネジ付きの振り子がオリジナルの証
1950年代初期のエルメス、特に使用頻度の高かった個体は、ムーブメントを1960年代のチラネジなしの振り子が装着されたものに載せ替えられていることが多いようです。この個体はチラネジが付いており、シリアルナンバーからも年式が合致しています。



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