スミス専任時計師のウォッチギャラリービッグベアー
店主大熊 康夫のブログ
デザインで選ぶ③
「個性を纏った派生モデル」
稀少デラックスのデザインを楽しむ
伝統を守りながらも遊び心を感じられるレアモデル
スミスの文字盤デザインのコンセプトには、特にデラックスの場合、伝統をしっかりと取り入れたトラディショナルであることが挙げられます。
具体的には、アラビア数字や青焼針に施された夜光塗料やスモールセコンドなどで、このデラックスにもしっかりとしたコンセプトに裏付けられたデザイン・エレメントが施されています。
しかし、その文字盤に大胆なワッフル柄が敷きつめられたことで、同じエレメントで構成されたベースモデルとは明らかに異なった魅力が加わっていることをお分かりいただけるでしょう。
魅力を存分に楽しめる素晴らしいコンディション
エイジングは、文字盤や針、そしてゴールドプレーテッドのケースにもわずかに見られますが、このモデル本来の魅力をスポイルするものではなく存分にお楽しみいただける美しさを保っているコンディションといえるでしょう。
バッファロー型押しの本革ベルト及びレンズは新品交換されており、すっきりとした印象と使い心地の良さを甦らせています。
極少の使用頻度を裏付ける極めて美しいムーブメント
時計の外観の美しさは分かりやすいですが、ムーブメントの状態をひと目で把握することは、時計師であっても簡単なことではありません。
外観上は良好であってもテスターで計測データを調べてみると、歩度が乱れていたり、計測データが整っていても動作に問題が生じていることはよくあります。
しかし、ムーブメントがこのデラックスのように美しい場合は、使用頻度が少なかったことを示しており、たとえ、精度が悪かったとしても重症でないことが期待できるものです。
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定評あるスミスの文字盤製造技術
文字盤を斜めから眺めてみると、その繊細なデザインと製造技術の高さを思い知らされます。
また、メリハリのある造形の上にプリントされた文字から、スミスのとても優れた印刷技術をご理解いただけることでしょう。
戦前の手書き文字盤の時代から、スミスの文字盤に対するこだわりの強さには定評があり、戦後のスミスにおいてもそのマインドは受け継がれていることが良く分かります。
このデラックスを特別なモデルにしている竜頭
竜頭に目を向けると、それは1215に使用されている段付きデザインでも、一般的なデラックスの上面がフラットなデザインでもなく膨らみのあるグレードの高さを感じさせる特別な竜頭が奢られています。
また、竜頭のエッジ部分に擦り減りがほとんど見られないことから、使用頻度が極めて少なかったことを如実に物語っています。
お目にかかることの極めて稀な超レアモデル
このモデルは、1952年から販売を開始したデラックスの中でも初期ものにあたり、20年以上スミスを専門に扱ってきたなかで、初の入荷となる超レアモデルといえます。
さらに、状態は画像でお分かりいただけるとおり、素晴らしいコンディションですので、このデザインに惹き込まれた際には、お早目のご決断をお勧めいたします。