2018年12月5日水曜日

4ビート懐中時計の魅力


新品パーツでリビルトされた保証付懐中時計

ヴィンテージ・ウォッチのほとんどは、ロービートと呼ばれるゆっくりとしたリズムを刻むムーブメントを搭載しています。中でも今回取り上げるスミスのウェールズ工場で生産された普及型の懐中時計は、一般的なヴィンテージ・ウォッチよりもさらにゆっくりとしたリズムを刻む4ビートのムーブメントが搭載され、独自の世界観を作り上げています。

■新品懐中時計シリーズ販売終了
6年間ほどの間、販売させていただきました、新品懐中時計シリーズは200個以上を販売するベストセラーとなりましたが、お陰様を持ちまして完売となり、ひとまず幕を閉じることになりました。
それに代わり、今回登場したのがリビルト懐中時計シリーズです!


■徹底した整備で蘇った懐中時計
この度、発売開始となりましたリビルト懐中時計シリーズは、長年のノウハウとスペアパーツの豊富なストックとをフルに生かして動力用ゼンマイの交換や各部の的確なリビルトと微調整により工場出荷時に近い歩度と安定性を甦らせています。


■14400振動(4ビート)の魅力
スミスの懐中時計の中でもハイクウォリティーのデラックスなどは18000振動(5ビート)の15石ムーブメントを搭載しており繊細な作動音と安定した歩度、そして、重厚感のある高級品の佇まいが魅力ですが、このリビルト懐中時計シリーズのムーブメントは、14400振動(4ビート)というとてもゆっくりとしたリズムが魅力です。


■4ビートの構造とメリット
4ビートというゆっくりとしたリズムを生み出すメカニズムは、ピンレバー式の古典的なムーブメントで、ルビーなどの石はひとつも使われていない極めてシンプルな構造です。4ビートのゆっくりとしたリズムゆえの各部の摩耗の少なさは、オイル管理を怠らなければ、長く使い続けることの出来るメリットがあります。


■コストを抑えたウェールズ製
人件費の安い英国のウェールズに工場を構え大量生産しやすい設計、ローコストの材質によって生み出された4ビート懐中時計は安かろう悪かろうではないクレバーな設計が驚異のロングセラーを生み出しました。ゼンマイ仕掛けの自動車のような、そのムーブメントは温もりを感じさせるヒューマンなサウンドを作り出しています。


■スミス社はインガーソルとサービスも
スミスのウェールズ工場では、インガーソル社やサービス社などの英国市場向け製品の生産をも引き受け、個性的なデザインと共に、正確な歩度と愛着の持てるサウンドが多くの英国人に受け入れられ、時計の普及に大きく貢献しました。




■ブルースチールやローマ数字の採用
腕時計のエンパイア同様に普及モデルならではの、デザイン・バリエーションの多さは、コレクターの心に火をつけることでしょう。中にはローマ数字やブルースチールなど戦前の懐中時計を髣髴とさせるレアモデルも登場し、英国では、複数個を集めるコレクター兼、サンデーメカニックが多く存在します。


■ビッグベアーが本気で手掛けた普及品
腕時計のエンパイアなどの普及モデルは消耗しきった個体が多く、パーツも手に入りにくいため、完璧なリビルトは困難でしたが、4ビート懐中時計は豊富なパーツを保有しているため保証付のリビルト懐中時計の販売が可能となりました。当時と同じくエントリーモデルとして、お勧めいたします。そして、独自のロービート・ワールドを味わってみて下さい!


このアイテムの製品ページはこちらから。