デュオトーン文字盤の魅力
1950年代より1960年代半ばまで生産されていた、このデュオトーン文字盤は、ブルースチール・ハンズやライン・ダイヤルと並び、デラックスの中でも人気トップ3に入る定番モデルと言えるでしょう。人気があるのには、もちろん理由があるわけで、この、ふたつの異なった質感を持つ文字盤は、光の当たり方で、それぞれの明暗が入れ替わります。そんな奥深い魅力を秘めているところに人気の理由が隠されているのです。
■通常はセンターが明るく見えます
強い光が文字盤に当たらない状態ではマット調ホワイトのセンター部分とスモセコ文字盤は外側のシルバー部分よりも明るく見えます。
■光が当たると明暗が反転!
そんなデュオトーンの盤面に強い光を当てると、右の写真のようにセンター部分が外側よりも暗く見えるように変化します。
■デュオトーンがモノトーンに…
さらに、光の当たり方を微妙に調節して行くと、デュオトーンの文字盤はモノトーンに近づく瞬間が…。
■光の当たり方で表情は変わり続けます!
これらの表情の変化は中央のマット調のホワイト部分が反射押える効果があり、周囲のメタリック調のグレーが反射する素材であることを巧みに利用したデザインの技と言えるでしょう。
■6時の位置のスモセコ
デュオトーンのデラックスにはスモールセコンド文字盤とセンターセコンド文字盤の二種類がありますが、デュオトーンの仕組みは共通です。お好みで選んでいただければ良いのですが、中には両方をお持ちの方も!使ってみないと分からないデュオトーンの魅力をご体感ください。
■エレガントなラグのデザイン
このモデルには3ピースのBWC社製、9金無垢ケースが採用されています。大きな魅力としては、このボリューム感のある、頑強にしてエレガントな曲線美を持つラグのデザイをあげることが出来るでしょう。
■エッジの効いた凝ったデザイン
この美しい曲線が魅力のラグのデザイン、実はエッジ部分は直線的な鋭い加工が施されベゼルのシャープなデザインとの絶妙な調和が、さらなる魅力を作り上げています。
■シンプルかつ美しい裏蓋
また、このモデルの裏蓋はベゼル同様にエッジの効いたテーパー加工が施されており刻印の無いシンプルな表面とラグ先端の潔いフィニッシュと共にシャープで洗練された印象を与えています。
■ケース、サイドの刻印
竜頭側のケース、サイドには「.375」の刻印があります。これは純金が24金であることに対して9金が、その37.5%であることを示しています。
■裏蓋の内側には様々なホールマークが
裏蓋を開けると、その内側にはケースメーカー名の「BWC」の他、金の含有量を示す「9」と「.375」そして、製造年が1963年であることを示す、イヤーマークなどが刻印されています。
■ムーブメントはショックプルーフ付
このモデルは1963年式であることで、主に1960年代のモデルに採用されているショックプルーフ機能付きの15石ムーブメントが搭載されています。振り子の軸受に見える十字架のような部分がスプリングとなっておりショックを吸収し、落下などの際に軸の損傷を抑えてくれます。実用性における大きな進化と言えるでしょう。