日曜日の午前中
文字盤の表面い反射率の異なる無数のリフレクターを並べたような個性的なデザイン。室内ではシックで気品あふれるトラディショナルなスミス・アストラル。外へ連れ出し太陽の光を浴びると、その角度や光の強さにより実に様々な表情を見せてくれます。室内で見せる落ち着いた雰囲気とはまるで異なるキラキラとしたアクティブな印象。キャンディー塗装のレッドアローと共にアストラルならではの美しさが、日曜日の午前中に彩をそえて、浮きうきとした気分にさせてくれます。
■デラックスにはないアバンギャルド
スミスの代表格には、ご存知のようにデラックスとアストラルという全く同じグレードの二種類のシリーズがあります。デラックスがトラディショナルなデザインに対しアストラルはモダンで少し時代の先を見据えたデザインでした。特にこのモデルは、今振り返ると思い切ったデザインのアバンギャルドだったのでは…。
■テキスタイルのような魅力
強い光を当てなければ文字盤の表面はシックで落ち着いた、まるで布で出来ているような印象すら与えます。その表情はジェントルで気品に満ちた英国の伝統を感じさせてくれるほど。同じ文字盤とは思えない、こんなにも大きく変化する印象はオーナーだけが味わうことの出来る特権と言えるでしょう。
■キャンディー塗装のレッドアロー
スミスのセンターセコンド・ハンドには赤い装飾が施されていることが多く、それがスミスの個性のひとつとなっています。このキャンディー塗装のレッドアローも例外ではなく金メッキが施されたベースにクリアーレッドの塗装が施されています。透明感のある独特な質感が魅力です。
■独特な形状の裏蓋
このアストラルに搭載されている17石ムーブメントは、ベーシックなスモールセコンドの位置より、センターに秒針を配置するためにギアの数を増やし、また、ギアの階層を増やしているため、ムーブメント自体の全高が高くなっています。そのため裏蓋の形状もやや膨らみのある形状へ。
■階層を増やした17石ムーブメント
アングルを少し下げてムーブメント内部を眺めてみると、15石と比べギアの階層が増えていることが分かります。こんな眺めも機械式時計の魅力のひとつなのではないでしょうか。