戦前のスミス社製、懐中時計のフラッグシップ
1913年といえば、すでに100年を超えた、まさに年代物と呼ぶにふさわしいプロダクツ。一般に古い製品を総称してアンティークと呼ぶ習慣がありますが、英国では、製造後100年を経過していなければ、アンティークとは呼ばないそうです。つまり、1913年に生産された、この懐中時計クラスでなければ本物のアンティークとは言えないということになります。しかも、この懐中時計は18金無垢ケースのフラッグシップなので、すべてにおいて最上級の素材と設計、そして、デザインが施されたモデルであると言えます。
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シンプルな造形の中に、極めて繊細な心くばりを感じさせるディテールが積み重ねられたことで生まれるフラッグシップ・モデルに相応しい佇まいが、この懐中時計の随所に見られます。
この時代、針の材質には、青焼針が多く使用されていましたが、特にグレードの高いフラッグシップ・モデルには、金針が使用されることがあります。しかも、中にはこのモデルのように長短針のみが金針で、秒針が青焼針ということがあります。このデザイン手法は、時計を見た瞬間に、長短針に自然と目が向くように考えられたと言えるでしょう。フラッグシップ・モデルには、こんな、常識にとらわれない、拘りの美学が織り込まれているのです。
■頑丈に造られた竜頭のリング
18金無垢で造られた竜頭のリングは、チェーンを繋ぐために強度と、長年の使用による摩耗に耐えるだけの太さが必要です。一見、オーバー・クウォリティーのように見えますが、18金無垢であることの証でもあります。また、摩耗のない、その形状から、使用頻度の低さが分かります。
極めて精密に加工されて生まれたムーブメントを構成する部品のすべてには、ほとんど消耗が見られず、新品に限りなく近い状態と精度を保っています。この時代のスミスは、庶民の手には届かない最高級品であり、驚異的な精度で時を刻んでいました。
■最高品質のエンド・ストーン
当時のハイエンド懐中時計のムーブメントには、歯車や振り子の軸受けに最高品質のダイヤモンドやルビーなどの天然石が使用されていました。鉄の軸をささえる軸受けには、鉄よりも固く耐久性の高い天然石のエンドストーンが必要で、15石というのは15の宝石がムーブメントの重要な機能部品として使われていることを示しています。
この懐中時計にはトラファルガー・スクウェアにあったスミス社の本社ショールームで販売された際に使用されていたオリジナル・ボックスが付属しています。さらに、蓋を開けると英国王室御用達の金箔押しが現れ、コレクターには見逃せないアイテムといって良いでしょう。
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