スミス専任時計師のウォッチギャラリー・ビッグベアー店主、大熊 康夫のブログ
~4ビート懐中時計の楽しみ方~
それは、非日常の体験
「手に収まるということ」
腕時計が、まだ世に存在していなかったその昔、持ち歩ける時計とし長きに渡り、1890年代以前には富裕層の間で親しまれていた懐中時計。現代の生活においては腕時計に比べ利便性が劣るため、必需品ではなくなりました。
しかし、その反面で不便さは、魅力的な趣味性やファッション性を生み出しています。時刻を知る時には、必ず手に取るといった親しみやすさと共に、時計という道具としての使い方を越え、良き相棒とでもいえる存在となっています。
スコッチ・ウイスキーを嗜みながら、懐中時計を手に取って眺めるだけの仕草に酔いしれることができる、正に趣味のアイテムなのです。
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ビッグベアーの4ビート懐中時計にはデッドストック・ムーブメントを搭載
「楽しめるために、当店が行っていること」
1940~1970年代に生産された4ビート懐中時計は、その質実剛健なデザインだけでも、充分な魅力があります。
しかし、その懐中時計は、発売当時の本来の精度と元気の良いチクタク・サウンドを奏でてこそ、存分に楽しめるものなのです。
4ビート懐中時計は普及モデルであったことで、使い古された個体のほとんどは、本来の性能を保たれておらず、動作したとしても、何とか動いているという状態なのです。そして、その音も歯切れの良い元気なサウンドとは言えないことがほとんどです。
現在、ビッグベアーで販売している4ビート懐中時計には、デッドストックのムーブメントを専門店ならではの技術でオーバーホールを行い、当時の性能を100%発揮するメカニズムに甦らせて搭載しています。
そのため、新品当時の心地よいサウンドと精度をお楽しみいただけるのです。
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「デニムには懐中時計用のポケットがある」
デニムには、懐中時計を入れるための小さなポケットがあるのをご存じでしょうか?なんとなく存在は知っていても、用途については知らない方が多いのではないでしょうか。
スミスの4ビート懐中時計も、このポケットにピッタリと収まるサイズで、ファッションにこだわりを持っている方でしたら、きっとこんな楽しみ方に魅力を感じられることでしょう。
ある意味、懐中時計は、腕時計よりも趣味性の高い時計であると言えるのです。
「英国スタイルのアウトドア派にはバブアーと合わせるのもグッド」
懐中時計は、成り立ちに長い歴史があるだけに、その形だけでヴィンテージな雰囲気を演出することが出来ます。
そのため、英国の伝統的なファッション・アイテムとのマッチングは素晴らしく、現代においても、違和感なく懐中時計がとけ込むスタイルを作りやすい、ナチュラルな装いとなります。
数ある英国の老舗ブランドとの相性は抜群で、その装いに懐中時計を加えることで、より、英国を楽しむことに奥行きが広がると言うわけです。
「ポケットに忍ばせればドライブが楽しくなる」
例えば、ミニやMGなどの英国車で、カントリーサイドへドライブに出かける時、ポケットに4ビート懐中時計を忍ばせてみる。
つづら折れの峠道を、英国車の太いトルクをうまく使い軽快に登り、辿り着いた峠のパーキングでひと休み。
エンジンを止め、窓を開けると、澄んだ空気と鳥のさえずりが車内に入り込み、その清々しさに心が洗われる気持ちよさを感じることでしょう。
すると、それまで聴こえていなかった4ビートのゆっくりとしたチクタク・サウンドに気づくのです。
ドアを開け、外に出て、懐中時計を手にすると、こいつを連れてきて良かったと、そんな至福の瞬間がやって来ます。
楽しみ方は、お使いいただく方次第で、無限に広がります。スミス本来の性能を甦らせたビッグベアーの4ビート懐中時計を手に、出かけてみませんか?
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