2019年5月31日金曜日

光の当たり方で、文字盤の表情を、様々に変えるアストラル


放射線の地紋が表情をつくる

このアストラル・ナショナル17、一見するとシンプルな文字盤から、地味な印象を受けるかもしれない。しかし、文字盤を少しずつ傾けると、盤面に刻まれた繊細な放射線状の地紋により、光の反射による様々な表情が生まれるという、とても凝ったデザインが施されていることが分かる。シンプルで余白の多い盤面だからこそ効果のある極めて粋な文字盤である。

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美しさの極みといえる文字盤
アストラルは元々シンプルでモダンな印象を持つデザインが特徴のスミスです。そして、その中でもナショナル・シリーズは特にその傾向が強いといえるでしょう。そんなシンプルなデザインの中に奥深い味わいが注ぎ込まれたのが、このモデルなのです。

■シンプルなスリムライン・ケース
このアストラル・ナショナル17は17石の厚みのあるムーブメントをテーパードの裏蓋を使用することにより、見事にスリムラインのケースに収めた逸品です。





■後期型の安定したムーブメント
さらに、このモデルに搭載された17石ムーブメントは厚みを最小限に抑えるための工夫がブリッジ部分に採用されています。スミスの1215より発展したCタイプキャリバーは、小型化と同時に精度と信頼性の飛躍的な向上にも貢献しています。



■セッティングの自由度が精度に結びつく
1960年代末期に近いこのムーブメントの振り子には歩度調整以外にもヒゲゼンマイの固定位置の調整も可能にしているため、よりシビアなセッティングを可能としています。これにより、より精度の高いセッティングを可能にしています。





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2019年5月13日月曜日

昨日、工場から出荷されたようなデラックス



その佇まいには理由がある

56年前に生産されたヴィンテージ・ウォッチが、生まれた時の状態を保っていられるには、理由がふたつある。ひとつは使用キズが付いたケースを磨き上げ、文字盤はリダンされ、メカニズムは新品パーツで完璧な状態にリビルトされたから。そして、もうひとつは、製造後、ほとんど使用されていなかったから。このデラックスは、後者にあたる奇跡ともいえる驚愕の個体であるといえます。

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■どこに目を向けても美しいのひとこと
光の当たり方で様々な表情を変えるこのデュオトーン文字盤のデラックスは経年変化により内側のマット・ホワイト部分には特に色焼けなどのエイジングが発生しやすいのですが、この個体にはほとんどヤレは見られません。



■正面から光が当たると周囲が明るく
文字盤に対して、正面からの光を当てると周囲のメタリック・シルバー色の部分が反射率が高く内側のマット・ホワイトの部分が光を吸収するために、周囲が明るいデュオトーンとなります。同時にロゴの美しさも際立ちます。




■マット・ホワイトのスモセコ文字盤
6時の位置にあるスモール・セコンド文字盤もマット・ホワイトの塗装が施されており、盤面内側と同様の落ち着いた均一な表情を見せます。長短針と共に秒針の金色の美しさが際立ちます。




■美しい状態を保った純正の保証書
このデラックスには、極めて良い状態を保ったオリジナルボックス、外箱、そして、純正の保証書が付属しています。もちろんすべてのパーツはオリジナルです。ただ、ベルトは純正品の一部が欠損しています。そのため当時モノのデッドストックを装着しています。


■ホールマークで1963年製造が分かります
9金無垢ケースの裏蓋を開けるると、その内側にホールマークが現れます。ホールマークには様々な役割があり、それらを解読することで、このデラックスがBWC社製の9金無垢ケースであることや1963年に製造されたことが分かります。ホールマークはヴィンテージ、アンティーク製品には欠かせない刻印と言えるでしょう。


■裏蓋には美しい刻印が刻まれています
スミス社製の金、銀無垢時計の多くにはプレゼンテーション・ウォッチとして使われた証であるイングレービングが施されていることが多く、このデラックスも例外ではありません。刻印には1965年とありますが、この時計が製造されたのは1963年です。


■ほぼ未使用であることを物語る内部
裏蓋を開けてムーブメントを見ると異例に美しい状態であることが分かります。過去に一度もオーバーホールすら行われていなかったことが推測される状態です。入荷時の整備により完璧な状態であることが明らかになっています。



■美しいライニングの金箔押しロゴ
オリジナルのボックスの蓋を開けると内部のライニングに金箔押しにより施された美しいスミスのロゴが現れます。使用時に蓋を開ける度に見ることの出来るこの美しい眺めはオーナーだけの特権と言えるでしょう。




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2019年5月5日日曜日

21石のスミス社製腕時計


21石にチューニングされた稀少モデル

1960年代後期に、エンパイアなどの普及モデルとして生産されていたムーブメントをチューニングして21石のハイグレード・モデルとして生まれ変わらせたのが、この21シリーズの腕時計です。金メッキが施されたケースなども高品質な素材とコストのかかった加工により21石にふさわしい外観に仕上がっています。

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■気品あるデザインが魅力
アストラルなどに見られたパール調の盤面に立体的なインデックスがハイグレード・モデルとしての品格を、コストのかかったケース素材や加工が高品位な外観を主張しています。





■バランスの取れた飽きの来ないデザイン
21石のハイグレード・ムーブメントに恥じないバランスの取れたデザインは、シンプルでありながら奥深い趣を感じさせます。






■赤い書体がハイクウォリティーを主張
パール調の文字盤には、特にモデル名の記載はありませんが21 JEWELSの赤い文字がこの腕時計が高品質であることをしっかりと主張しています。






■スミスらしい秒針のレッドアロー
秒針の先端には、スミスならではの赤い三角形のレッドアローが美しいアクセントとして施されています。また、良く見るとインデックスには文字盤の周囲の湾曲に合わせた立体的なデザインが施されていることが分かります。細かいところですが細部にまで気を配ったデザイナーのセンスを感じさせるところです。



裏蓋のは表面加工が施されています
ステンレス・スチール製の裏蓋には、繊細なヘアライン加工が施されており上質な印象を与えています。また、ラグの裏側には表面には見られない立体的な凝った造形があり、このモデルへのこだわりを感じさせます。




■状態の良いオリジナルの竜頭
極めて状態の良いオリジナルの竜頭からはこのアイテムがほとんど使用されていなかったことをうかがい知ることが出来ます。また、竜頭の取り付け部分には、ラグの固定部分と同様のデザインの丁寧な仕上がりのキャスティングが、このモデルの魅力を引き立てています。



■オリジナルの美しい形状のベルト
このアイテムにはオリジナルのベルトが付属し、使用感はほとんどありません。恐らく、販売されたものの、オリジナル・オーナーは一度も腕に装着することなく、保管していたのではないかと思われます。





■オリジナルの保証書
オリジナルの保証書には1967年12月12日に販売されたことが記載されています。また、販売店の印が捺されています。ご購入いただく方は、52年後にスミスの新品当時の動作を味わっていただけることになるでしょう。




■21石ムーブメント
プレス成型の部品を組み合わせた精巧なムーブメントにルビーを21石投入して、耐久性を手に入れたハイクウォリティー・キャリバーを搭載。さらに、ショックプルーフ機能も併せ持っています。





オリジナルボックスが付属
デラックスやアストラルのメッキケース・モデルに使用されていたものと同じタイプの、オリジナル、ペーパー・ボックスが付属いたします。







■コンディションも良好
紙製のボックスのため、エッジ部分や表面にエイジングが見られますが、半世紀を経過した製品とはとても思えない素晴らしい状態を保っています。






■側面にもエイジングが
正面、右側面にもペーパーボックス特有のエイジングが見られますが目立つ汚れや破れなどは見られません。







■閉まり具合も良好
正面、左側も同様に良い状態を保っています。また、蓋の閉まり具合もタイトで、全体の構造はしっかりとしています。







■蝶番部分には表面の捲れが見られます
蝶番部分のコーナー付近には表面の剥がれが見られる部分があります。ご希望であれば補修も可能ですが、オリジナルの状態を重視して、手を加えておりません。






■ボックス外側の金箔押しロゴ
ボックス表面の金箔はとても良い状態を保っています。よく見ると表面は細かい地紋のエンボス加工が施されていることが分かります。






■蓋内側のライニングのロゴ
ボックスの蓋を開けると内側に美しいライニングが貼られています。そして、中央にはSMITHSのロゴが、やはり箔押しで施されており、色あせることのない1960年代の上質さを味わうことが可能です。




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