2023年5月29日月曜日

   スミス専任時計師のウォッチギャラリー・ビッグベアー店主、大熊 康夫のブログ

「佇まいで選ぶスミス①」

~フレアラグのニッケル無垢ケースと、青焼針のデラックス~


使い込まれた、その佇まいが手に馴染む

長年時計師の仕事をしていると、使い古され、その上、数十年もの間、放置された不動の個体に巡り合うことがあります。

このデラックスのように、時計本来の時を知るための道具として、大切に永年使われて来た個体には、時を重ねて来た佇まいが個体の魅力として感じられます。

腕に着けてみると、特に普段着の質感とも相性が良く、もう長年、自分が使い込んで来たかのように手に馴染みます。

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入荷時の状態は不動でしたが…

英国より入荷した時の状態は、ケースの小傷、レンズのくもり、文字盤の経年変化など、使い込まれた状態で、さらに竜頭は巻き上げられているのに、振り子は停止状態でした。

しかし、青焼針は光を当てると、美しいメタリック・ブルーに輝き、ムーブメントは、数十年は放置されていたようで、完全にオイルが固着していましたが、どこにも部品の不良個所は発見できませんでした。

つまり、分解掃除をして、オイルを新品に、さらには動力ゼンマイやボルトスプリングなどを新品及び対策部品に交換することで、新品当時の精度と、それ以上の耐久性を取り戻すことが出来る個体であることがわかりました。

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オーバーホールにより甦ったムーブメント

全てを分解して、ケースを軽く磨いて自然な艶を甦らせ、レンズを新品に交換文字盤や針は、クリーニングにとどめます。

さらには徹底的なオーバーホールと、ほとんどのスプリングを交換、特にゼンマイは現代のスイス製品に、スミスの欠陥部品であるボルトスプリングは、国内の時計部品メーカーと共同開発した対策部品に交換することで、新品当時の精度とそれ以上の耐久性を手に入れ、再び時を刻み始めました。

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ニッケル製デニソン・ケースと青焼針が魅力

クローム・プレーテッドとは明らかに異なる、温かみのあるニッケル無垢のデニソン社製フレアラグ3ピース・ケースが採用された、このデラックスは、青焼針と浮彫のアラビア数字と共にスミスらしい個性を感じさせます。

そこに、ナイロンベルトのカジュアルな雰囲気が加わり、普段使いや、キャンプなどのアウトドアにもマッチするコーディネイトに仕上げています。

このデラックスにはリザード型押しの本革ベルトも付属いたしますので季節によって使い分けるのもお勧めです。


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確かな精度とともに、ヴィンテージウォッチらしさをお楽しみいただきたい

ヴィンテージウォッチらしいエイジングした外観を楽しみたいと思っても、ムーブメントの状態が気になり、簡単には手を出せないと思われる方は多いのではないでしょうか。

つまり、外観がエイジングした個体は、使用頻度が多かったことで、ムーブメントの状態も良くないのではと考えてしまう。

ある意味、その考え方は正しいと言えるでしょう。しかし、ビッグベアーのスミスは、大きく異なります。

ビッグベアーが販売するスミスは、外観がエイジングしている個体であっても、ムーブメントが新品当時の性能を発揮できない個体は販売致しません。

安心してエイジングの佇まいを楽しんでいただけることがビッグベアーの使命であると考えております。

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2023年5月14日日曜日

    スミス専任時計師のウォッチギャラリー・ビッグベアー店主、大熊 康夫のブログ

「エベレストを征したデラックス」

~英国登山部隊のヒラリー卿が証明したクウォリティー~



2023年5月16日発売号
★雑誌Begin誌7月号にエベレスト・ウォッチとして、掲載されました!★
~その裏付けとは、いったい…~




制覇できない山”エベレスト”を1953年に初登頂したヒラリー卿

登頂が困難と言われ続けて来た、世界最高峰のエベレストに初登頂したのは、英国登山部隊のヒラリー卿だった。

時は1953年5月29日のこと。ヒラリー卿の腕には、完璧に動作するスミス・デラックスがあった。

それは、1952年にリリースされたばかりのデラックス・シリーズの一本だった。スミス社は、その朗報を上の画像にあるように、デュオトーン文字盤のデラックスと共に発表し、その圧倒的なパフォーマンスの高さを示した。

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スミスの自信作、デュオトーン文字盤デラックス

エベレスト初登頂のニュースにより、一躍、世に知られるようになったデュオトーン文字盤のデラックス・モデルには、ゴールド・プレーテッドや金無垢、そして、ニッケル無垢などの様々なケースを纏ったモデルがリリースされていました。

その中でも、今回、取り上げた9金無垢ケースのフラッグシップ・モデルは、すべてにおいて上質かつ英国的な気品を感じさせる製品に仕上がっており、正にスミスの自信作といえる存在でした。

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オースチンが創業50周年アニバーサリーで社員へ贈った金時計

当時、優れた英国製品であったスミス・デラックスの金時計は、多くの企業が長年勤務した社員へ贈るプレゼンテーション・ウォッチとして採用していました。

このデュオトーン文字盤の金時計も、その例外ではなく、裏蓋の刻印からお分かりいただける通り、英国のモータリゼーションに多大な功績を残したオースチン社の創業50周年を記念して贈られた極めて貴重な一本です。

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上品な佇まいの中に、高精度と耐久性が詰まっている

ヘビーデューティーとしてではなくドレスウォッチとして企画、製作されたスミス・デラックスには、英国らしい控え目で上品なデザインと必要にして充分な機能が詰まっています。

それは、正に優れた英国製品であるための必須条件、質実剛健の設計理念で満たされていたと言えるでしょう。

デザイン面では、男性的なしっかりしたラグの設計や、光の当たり方で濃淡が反転するデュオトーン文字盤は秀逸といえるでしょう。

上の画像と、その二つ上の画像を比較していただくと、文字盤の濃淡の反転している様子が分かります。

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地球のどこでも使える実用品としてのデラックス

現代のショックプルーフやウォータープルーフ機構とは、もちろん比較することは出来ませんが、ヒラリー卿のひとことで、スミス社は、地球のどこでも使える実用品としての品質を、デラックスに与えていことが分かります。

そのことは、金無垢ケースの、このフラッグシップ・モデルであっても当てはまり、スイス・メーカーのラグジュアリー・ブランドが、18金を使用していた中、スミスのほとんどが9金であったことも、剛性の高さを優先していたことが頷けます。

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スミスのアキレス腱をビッグベアーが克服

極めて高品質であったスミスのムーブメントにも、唯一の欠陥が存在していました。それは、竜頭の抜き差しの節度を司るボルトスプリング(上の画像の部品)が使用頻度により5~10年で折れてしまうという問題でした。

つまり、英国で使用されていたほとんどのスミスは、この部品が破損しているか、新品交換されており、交換されていても、使用していれば、いずれ折れてしまいます。

この問題を、ビッグベアーでは、国内の時計部品メーカーと共同開発して、材質を変えることで、対策部品を製作し、完璧に解決いたしました。つまり、壊れる時計と言われ続けていたスミスが、壊れない時計に生まれ変わったことを意味しています。

※機械である以上、消耗部品の交換や、ゴミの除去、オイル交換など、オーバーホールは必要です。※上の画像で、左がビッグベアー製の対策部品、右がスミス製のオリジナルです。

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ヒラリー卿の言葉に酔いしれる

ヒラリー卿は、スミス・デラックスが、それまで誰も足を踏み入れることの出来なかったエベレストの山頂で、完璧な動作を示していたと報じています。

そんな、ヒストリーとストーリーのあるデラックスを、70年後の今、日常の時計として愛用してみてはいかがでしょうか。英国の伝統と技術力、そして、ヒラリー卿の感動と共に…!

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エベレスト品質のスミス社製腕時計を3年間動作保証付で

ウォッチギャラリー・ビッグベアーでは、デラックスやアストラルなどのハイグレードモデルのみを扱っており、それらには、15から19石のエベレスト品質のムーブメントが搭載されています。 

つまり、当店が扱うスミスのハイグレード・モデルは、年式やタイプによるわずかな差はありますが、どのモデルを選んでも、設計や材質の確かさはヒラリー卿のデラックスと全く変わりありません。

エベレスト品質のスミスを、発売当時以上の耐久性に仕上げ、3年間動作保証という安心と共に、様々なバリエーションの中から選んでいただける体制を整えております。

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2023年5月6日土曜日

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「文字盤のコントラストが魅力」

~視認性の良い文字盤と滑らかな金無垢ケース~



スミス・デラックスの王道といえるデニソン&青焼針

上質な表面処理が施されたオフホワイトの文字盤には英国的な気品を感じさせ、戦前からの伝統を受け継いだ青焼針は、通常の光の元では黒に近い濃いブルーとなり、立体的なアラビア数字と共に視認性の良い機能美と言えます。

また、金無垢ならではの質感を余すことなく活かしたデニソン・ケースは、力強さと滑らかな繊細さとを兼ね備えています。

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★このデラックスはゴールデンウィーク・スペシャルセール対象品です★
5月14日(日)までの特別価格です!
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強い光を受けると表情を大きく変える文字盤

このデラックスの長短針と秒針の青色は、鉄に焼き入れを施すことで鮮やかなメタリック・ブルーを生み出す、英国ではブルースチール・ハンズと呼ばれる塗装とは異なった手法により発色させた技術を用いています。

このブルースチール・ハンズは戦前より使用されていた伝統的な技術で、特にトラディショナルなデザインを重んじていたデラックスモデルに多く使用されており、光の受け方で表情を変える文字盤は魅力的です。

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一段掘り下げられたスモセコ文字盤

切削加工によりメインの文字盤より、わずかに掘り下げられたスモセコ文字盤には同心円の地紋が刻まれ、ブルースチールの秒針と共に上質かつ上品な佇まいを見せています。

文字盤に降り注ぐ光が強くなるほどに、文字盤のアラビア数字は、本来の金色に輝き、青焼針のブルーも鮮やかさを増します。

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本リザード革ベルトにより深まる魅力

この時代のスミスのフラッグシップといえるデラックスの金無垢モデルには、本リザード革ベルトを合わせたいもの。

小ぶりなスミスには、クロコよりもリザードの持つ繊細さが似合います。日常的なメンテナンスにより、ベルトの寿命は飛躍的に伸ばすことが可能で、そんなモノに対する心遣いが英国製ヴィンテージ・アイテムを嗜むための根本理念なのです。

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