2026年6月15日月曜日

  英国スミス社製時計の専門店 ウォッチギャラリービッグベアー

スミス専任時計師の店主による
"スミスのブログ"

新入荷のスミス❾
「奇跡のコンディション
~青焼針のレアモデルが入荷!~


この純正ボックスが守ったコンディション

今回、英国より入荷したのは、1968年に生まれたスミス アストラルのレアモデル。1968年というと戦後のスミス腕時計の黄金期末期にあたり、デザイン、ムーブメント共に熟成の時期を迎えていました。


約58年間、この純正ボックスに保管し続けられていたこのアストラルは、驚くことに、ほぼ未使用の状態を保っていました。

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ほぼ完璧な状態のアストラル

ボックスを開けると、58年間眠り続けていたアストラルが工場出荷時に近い状態で姿を現します。


そして、箱の中にはオーナーの個人情報を記載する欄が空白のままの保証書がありました。


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すべてを分解して状態を確認

まずは裏蓋を開けオーバーホール履歴を確認。裏蓋の内側にはその記載はなく、恐らく工場出荷後に一度も分解掃除を行っていないことが判明。


また、ケースには微かな使用キズが見られるため、ショールームに展示され試着で何回か腕に装着されたデッドストックであったと考えられます。


まずは、すべてを分解して状態を判断することに。


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ネジ一本に至るまで部品すべてが新品同様

分解を進めると、まるで未使用のデッドストック品のようで、ムーブメントのコンディションは完璧といえる状態でした。


スプリングなどすべての消耗部品のチェックを行いましたが、金属疲労やトルク不足は見られず、念のため消耗部品の新品交換と共にオーバーホールを行い動作確認を行うと工場出荷時と変わらぬ精度で稼働しました。


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58年間の眠りから覚めたアストラル

過去に一度もオーバーホールされていたかったことと、保証書に個人情報の記載がなかったことから、このアストラルはスミスのショールームで展示されていたデッドストックと考えて間違いないでしょう。


ほとんど使用されることなく純正ボックスの中で約58年間眠り続けていたこのアストラルは、当店にて整備を受け工場出荷時と同等以上の性能を手に入れました。


その美しさは、限りなく新品に近い状態といえます。


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1968年の英国を手に入れる

純正ボックスと保証書とともに、新品に限りなく近い状態の1968年製アストラルを手に入れることは、当時の英国の片鱗を手に入れることに過ぎないかもしれませんが、この小さな時計には、1968年の英国らしさそのものが縮図のように詰まっており、「当時の英国を手に入れる」ことと同意語といっても過言ではないでしょう。


この奇跡的なコンディションを保ったアストラルに心惹かれたら、下記のリンクよりその詳細をご覧ください。


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2026年6月10日水曜日

 英国スミス社製時計の専門店 ウォッチギャラリービッグベアー

スミス専任時計師の店主による
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新入荷のスミス❾
「1960年代がここにある
~黒文字盤デラックス、至極の逸品~


デラックスの黒文字盤

ゴールドプレーテッドケースの黒文字盤。このモデルはスミスの高品質モデルであるデラックスの中でも、当時、人気を博したモデルでした。


そんなこともあり、当時のカタログを紐解くと、1950年代半ばより1960年代初めまでのロングセラーであったことがわかります。

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スミス品番 A.358

上の画像は1959年の雑誌PUNCH誌に掲載されたスミス社の広告で、よく見るとA.358というスミス品番が記載されており、このデラックスに付属する当時のオリジナルボックスに貼られた品番と一致し、紛れもなく純正ボックスであることが分かります。

また、広告のイラストの文字盤を良く見ていただくと、「17 jeweles」の記載はありますが「shockproof]」の文字はみられません。

ショックプルーフ機能はスミスの場合、基本的に1960年代より採用されており、この雑誌広告の製作時の1959年は過渡期(1959年頃~1961年あたりまで)になりますが、今回入荷したこのモデルは、過渡期の中でも恐らく1960年頃のモデルであると考えられます。

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至極の逸品

正面からの写真をご覧いただくと、この個体の状態がいかに良好であるかを、お分かりいただけることでしょう。

消耗品であるレンズとベルトは工場出荷時のものではなく、新品が装着されていますが、竜頭は純正品であり、このモデルのチャームポイントと言えるキャンディー塗装のレッドアローは、透明感を保った極めて美しい状態が健在です。

さらに、ゴールドプレーテッドケースの状態には、目を見張るものがあり、実用に使用されていた時計とは思えない、デラックスモデル本来の艶やかな光沢と上質感をお楽しみいただけることでしょう。

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過渡期の魅力

スミスの場合、1950年代末期にテンプ(円形の振り子)の革命的な進化が起こり、チラネジの廃止とショックプルーフ機構の導入が、ほぼ同時期に行われました。

それにより、過渡期にはチラネジの有るテンプにショックプルーフが搭載されるというヴィンテージウォッチファンにとっては理想的といえる組み合わせが実現したのです。

テンプの進化という見地に立てば、工作精度が上がったことによりチラネジのないシンプルなテンプが生まれ、そこに、耐衝撃性の高いショックプルーフ機構が搭載されることが理想である訳ですが、チラネジには、伝統的な歩度調整機能であるとともに造形としての機能美があり、ショックプルーフには安心であることと共にデザイン的な美しさが備わっています。

つまり、ヴィンテージウォッチファンとしてはチラネジとショックプルーフのどちらにも大きな魅力を感じられ、それらが共存する過渡期だけにみられるこのモデルの魅力は絶大ではないかと思います。

そんなオリジナルボックスと当時の保証書が備わったプレミアムコンディションである上に、チラネジとショックプルーフが備わった、この黒文字盤デラックスに心惹かれた際には、ぜひとも商品ページをご覧ください。

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2026年5月6日水曜日

 英国スミス社製時計の専門店 ウォッチギャラリービッグベアー

スミス専任時計師の店主による
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新入荷のスミス❽
「スタンダードベンソンの魅力
~J.W.Bensonの素のモデルが入荷!~

J.W.Bensonの底力

J.W.ベンソン社製の腕時計といえば日本では白洲次郎が愛した時計ブランドとして知られています。

ベンソン社のラグジュアリーブランドとしての歴史は長く、戦前の懐中時計の時代から続く英国ならではのクラフツマンシップの素晴らしさには目を見張るものがあります。

そんなベンソンの底力の象徴ともいえるのが、その長い歴史と巧みなクラフツマンシップを見事に表現した筆記体の社名ロゴであるといえるでしょう。


ムーブメントにも社名を入れた拘り

裏蓋を開けると、優れた基本性能で定評のあるスミス社製Cタイプムーブメントが鎮座し、フロステッドギルト加工が施された表面には文字盤同様の"J.W.Benson London"の刻印が、そのクウォリティーの高さを誇らしげに主張しています。

つまり、ムーブメントや文字盤の製造を、すべてスミス社に任せたことは、裏を返せば、いかにスミス社製ムーブメントが優秀であるかを知っていたのだとも言えるでしょう。


必要にして充分なスタンダード

一般に工業製品は、最もベイシックなスタンダードモデルが初期段階で設計、販売され、その後に派生モデルが登場するというのが一連の流れと言えるでしょう

そして、スタンダードモデルは、文字盤やケースのデザインの変更は行われても、その基本設計を変えずに弱点を改めるなどの熟成を重ね、最もシンプルな必要にして充分なスタンダードモデルを造り続けるのが英国的なあり方と言えるでしょう。



基本設計を楽しむこと

設計者がしっかりとした理念のもとで充分な時間を費やして生み出した、優れた英国製品のスタンダードモデルには、大きな魅力があります。


その理由は、英国製品の質実剛健であるという理念の根本には、信頼できる時計としての精度や耐久性、そして、視認性や整備性といった基本性能の他、長年使い続けるための愛着の持てるデザインであることが不可欠であり、それらをすべて満たして生まれたのが、スタンダードモデルだからだといえるでしょう。


つまり、スタンダードモデルには、設計者の意図をダイレクトに感じ取れる基本設計が息づいており、ユーザーと設計者との対話を楽しむことが出来るのです。




素のベンソンを味わいつくす

優れた機能美を誇るクロームプレーテッドケース、最初期のデザインが繊細な印象のアルミ素材をいかした文字盤、防錆効果がありシンプルに徹した青焼針、そして、スモセコの基本設計を貫いたCタイプムーブメントなど、どこに目を向けても余計なものは何もない基本設計が貫かれています。


この最初期のスタンダードモデルには素のベンソンだからこその魅力が詰まっており、まさにJ.W.ベンソンの本質を味わっていただくには理想の逸品であると申し上げられます










2026年5月3日日曜日

英国スミス社製時計の専門店 ウォッチギャラリービッグベアー

スミス専任時計師の店主による
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新入荷のスミス❼
「ブラック12オンリー文字盤の風格
~アストラルの超レアモデルが入荷!~


個体数の少ないブラック12オンリー

「ブラック12(トゥエルブ)オンリー」と呼ばれる個性に満ちた書体の12の数字が印象的なこのアストラルは、20年以上スミス専門店を続けてきた私どもであっても極めてレアなモデルであると申し上げられます。

アストラルには、12オンリーの腕時計はいくつか存在しますが、黒文字盤のこの時計は、特に希少性の高いモデルといえます。




洗練されたデザインに個性が光る

アストラルはスミスの中では、先を見据えた洗練されたデザインを基本的なデザインポリシーに掲げたモデルですが、特にこのモデルは個性的な12を中心としたアラビア数字とインデックスがスミスらしさを主張するとともに、空間を演出した極めて美しいデザインといえます。

そこには、アストラルらしいシャープなGP(ゴールドプレーテッド)ケース形状や、やはりGPの斬新な書体のアラビア数字やバーインデックスのシャープなデザインに加え、黒文字盤だけが持つ落ち着いた世界観が醸し出す独自の世界観があります。




12の数字一点に集約させた力強さ

スミス社の文字盤デザインは、落ち着いたトラディショナルな方向性のモデルが多い中、このモデルのような一見すると奇抜とも思えるデザインを採用したモデルがいくつか存在します。

しかし、スミス社が考えるデザインポリシーには、奇を衒ったような手法はなく、そこには明確な目的を持ったデザイン手法のみが息づいているのです。

このアストラルの「12オンリー」が意味するものは、他のアラビア数字を消し去り繊細なバーインデックスとした潔さが感じさせる「力強さ」であり、それは、正に英国らしい風格であるといえるでしょう。




手にした時に感じる存在感

このアストラルの外径はスミスの中では大き目な33.8mmですが、一般的な現代の時計としては、とても小さいといえるでしょう。

しかし、この時計を手にすると実際のサイズとは異なる存在感に気づくはずです。それは、この時計の特徴ともいえるすべてのアワーマークを黒文字盤の外周に寄せたことで、実際のサイズよりもよりも伸びやかで、力強さを感じさせるからでしょう。




状態の良さは裏蓋で分かる

このアストラル、ブラック12オンリーは、テーパー状のケース側面及び裏蓋のテーパー形状により当時流行したスリムラインケースであることがお分かりいただけるでしょう。

スリムラインケースとは、テーパー形状にすることで、腕に装着した際に見えるケース側面が薄く感じられ、実際の時計の厚みよりも薄い印象を与えることが出来るデザインテクニックです。

また、異例に美しさを保った裏蓋から、この時計の真のコンディションを知ることが出来ます。なぜなら、時計を机の上などに置く際には、文字盤を上にするため、裏蓋は机などに接触して傷つきやすい部品だからで、裏蓋にキズや汗による腐食が見られないことは、使用頻度が少なかったことの証であるといえるのです。



平面的にも見える長短針は、
実はエッジの効いた立体針!


このアストラルの純正竜頭の状態は
新品に迫るもの!



優れた英国製品の証、
「MADE IN ENGLAND」も健在!


17石ムーブメント中央部の出っ張りを
裏蓋のテーパーでクリア!





理想的手巻式キャリバー搭載の
スミスらしさ溢れるアストラルと暮らす

このアストラルは、英国でも簡単には探し出すことが出来ない希少モデルです。

その理由は、クウォーツやデジタル時計が普及しはじめた1960年代末期の「時計の価値観に変化が現れた時代」にリリースされたことが大きかったでしょう。

クウォーツやデジタルの正確無比な優れた精度には、どんなに優秀な機械式時計であっても太刀打ちできなかったのです。

しかし、このアストラルに搭載されていた17石ムーブメントは、手巻の機械式ムーブメントとしては完成の域に達した理想的なキャリバーであったといえます。
その上、その熟成されたデザインは、まさにスミスらしさに満ち溢れた英国の個性を色濃く感じ取ることができます。

つまり、本来、スミスにとって超ロングセラーだったセンターセコンド黒文字盤デラックスに続き、あらゆる面で完璧なこのアストラルは、ベストセラーになるべくして生まれてきたモデルだったのです。

当時の時代背景によりレアモデルとなった、この「ブラック12オンリーアストラル」を生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?

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2026年4月15日水曜日

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新入荷のスミス❻
「稀少デラックスの銘品
 ~ブルーアイが入荷!~


ブルーアイ(青い目)という名のデラックス

スミスの中には、白い文字盤の中央に黒い円形のデザインのあるモデルがいくつか存在して
おり、牛の目に似ていることから英国では、それらを総称してブルアイと呼んでいます。

今回入荷したデラックスは、ブルアイの中でも黒い部分がメタリックブルーであることから、特にブルーアイの愛称で呼ばれ、その輝きは光の当たり方で変化し魅惑的な印象を放っています。




全てが個性的かつ英国的

デラックスのデザインコンセプトは、伝統的な要素を取り入れつつも個性的であり、英国的な落ち着いたバランス感覚で上質に仕上げられていることと言えるでしょう。

このデラックスは、ローズゴールドのインデックスや3針、オールドイングリッシュホワイトとメタリックブルーのコントラスト、円盤を思わせる形状のクロームメッキケース、そして、特大の防水ケース用の竜頭など、全てが個性的でありながら落ち着いた英国らしいバランスの良い仕上がりにまとめ上げられていることに感心させられます。



文字盤のメタリックブルーに合わせて秒針先端の
矢印状のモチーフにはブルーのキャンディー塗装が施されています。


6時の下に位置するMADE IN ENGLANDの文字は、

このデラックスのテーマカラーのブルーでプリントされています。


一見、個性的なデザインに感じるこのブルーアイは、
しっかりと1950年代のデラックスとしての魅力を纏っています。




1950年代のハイグレード

特筆すべきは、このデラックスが凝ったデザインで仕上げられているだけでに留まらず、ウォータープルーフやアンチマグネティックなど1950年代における最先端の技術を採用していたことです。

そして、文字盤は言うに及ばず、個性的な3針を始め大径のケース本体やそれに伴うスペーサーや、通常メンズウォッチには搭載しないレディース用に開発された小型ムーブメントなど、この時計専用の部品が極めて多いことから、スミス社のこのブルーアイ開発における熱い思いを感じることが出来ます。




スリムラインの先駆け

外径35.2mmというスミスとしてはトップクラスのマグナムサイズであった、このブルーアイのケースに、なぜ極めて小径のレディース専用ムーブメントを搭載したのか?

この疑問の答えを解くカギは、ケース形状にありました。1965年前後から世界的に流行したスリムラインのコンセプトは、時計の厚みを極力薄く見せることでした。

その具体的な技法は、裏蓋をテーパー状に削ったり、ケース本体の周囲を極力薄く加工することで、時計の実際の厚みよりも、少しでも薄く見せるテクニックでした。

つまり、スミス社は1950年代に、すでにブルーアイのケースにスリムラインのデザインコンセプトを採用しており、そのために、17石でありながら、極めて小型かつ薄型のレディース用ムーブメントを採用していたという訳なのです。



スミスの意欲作を手に

ブルーをテーマカラーにしたデラックス、ブルーアイは、スミスの戦後の黄金期である1950年代に、スミス社のデザインセンスと技術力を惜しみなく注ぎ込んだ意欲作と言えます。

まるで1950年代にタイムワープしたような、新品と申し上げても良いほどに美しい状態を保った稀少性の高いブルーアイを、このチャンスに手にしてみてはいかがでしょうか。

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