スミス専任時計師のウォッチギャラリービッグベアー
店主大熊 康夫のブログ
デザインで選ぶ②
「初期物ならではの佇まい」 1957年製青焼針の金無垢デラックス
初期物への設計者の思い
ロングセラー製品の初期物に、優れたデザインが多くみられるのは時計に限ったことでないといえるでしょう。
例えば英国好きならきっとご存知の1959年にデビューした小型車のミニ。最終的には2000年まで正規輸入を続けていたミニの初期物が、最も美しいといえるのは誰もが認めることでしょう。
その理由はとても明確で、設計者であるアレック・イシゴニスの設計理念やデザインがダイレクトに生かされていたからに他ならないのです。
この時計の商品ページはこちら
スミス社が築き上げてきた正解がこの初期物にある
中期以降のモデルよりもやや内側にアラビア数字が並ぶことで、ゆとりある優雅な佇まいを感じさせるアイボリー文字盤、奥深い輝きが魅惑的な青焼針、荘厳かつ流麗なデニソンケース、そして、15石ムーブメントの秘められた技術力。
これらのデザイン・エレメントは、1851年創業以来積み重ねて来たスミス社における時計造りの伝統の集積であるといえます。
このスミス社が築き上げて来た完成されたデザインが、1957年~1962年頃まで製造された9金無垢ケース青焼針のデラックスのなかでも、初期モデルのみに与えられています。
この時計の商品ページはこちら
時計造りの伝統を重んじた文字盤のデザイン
味のあるパウダー塗装と、切削加工で一段下げられたスモセコ文字盤は、精細な文字盤製作の技術力を感じさせ、誇らしく施された王冠つきのロゴはスミスの長いヒストリーを物語り、光の当たり方でブルーに輝く青焼針には戦前からの伝統そのものでしょう。
どこに目を向けても、個々の造形に抜かりはなく、潔く、繊細で、美しい。この文字盤には、優れた英国製品だけが持つことできる間違いのないデザインがあります。
それらは正に、時計造りの伝統であり、英国の伝統といってよいでしょう。
この時計の商品ページはこちら
スミスがこの初期物に与えたのは伝統と二面性を持つ佇まい
スミスがこの初期物に与えたのは伝統と二面性を持つ佇まい
この時計には、前述しましたようにスミスの伝統的なデザイン手法が注ぎ込まれていますが、もう一方では、異なった表情を見せる二面性をそれらの佇まいに感じることができます。
光を受けるとメタリックブルーに輝く青焼針は、普段はダークなブラックに変化し、それに伴いアラビア数字も美しく輝く金色から、シックなブラックへと表情を変えます。
さらに、デニソン社製の9金無垢ケースは、正面からはシンプルでスマートな印象ですが、サイドから眺めると実に流麗でボリューム感のある佇まいに感じられ、その時々やシチュエーションで、全く異なった佇まいを魅せる奥深さがあります。
この時計の商品ページはこちら
充実の付属品が揃った貴重なセットでお届け
充実の付属品が揃った貴重なセットでお届け
初期物といえる1957年製造のこのデラックスには、ベルト及びレンズは新品が装着されているものの、他は外観上すべてが、スミス純正のボックス、保証書、外箱などが付属いたします。
ムーブメントは、もちろんスミス純正ですが、欠陥部品のボルトスプリングを始めとした消耗部品は、対策部品および新品部品に交換させていただき、スミス専任の時計師によりオーバーホールを行っております。
この1957年製、青焼針の9金無垢デラックスで、初期物ならではの佇まいをご堪能ください。
この時計の商品ページはこちら
デニソン社製9金無垢ケースの裏蓋には、
BRが社員へ贈った際の刻印が美しく刻まれていますこんな刻印もヴィンテージウォッチにとって、とても重要なヒストリカルなエレメントといえます
この時計の商品ページはこちら
BRが社員へ贈った際の刻印が美しく刻まれています