簡単にはお目にかかれない希少モデル
戦後のスミス腕時計には極めて少数のバリエーションながら銀無垢モデルが存在しています。そして、そのほとんどは、ICI(インペリアル・ケミカル・インダストリー社)のプレゼンテーションモデルです。1940年代の銀無垢ケースのスミスにもICIの刻印のある1215が生産されていましたが、文字盤のデザインはすべてインデックスがアラビア数字でこのモデルのような金メッキの半円形のインデックスが施されたモデルはありません。つまり、この銀無垢1215腕時計は滅多にお目にかかることの出来ない、超希少モデルと言えます。
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■ピンときたらお見逃しなく
銀無垢ケースのスミスをお探しの方にはまたとないチャンスだと思います。個体数の少ない銀無垢スミス1215腕時計の中でも最も希少性の高いモデルです。それに加えてコンディションが際立っています。SMITHSのロゴだけのシンプルで最もスミスらしいデザインの腕時計と言えるでしょう。
■竜頭の形状が戦前を感じさせます
竜頭は微かなエイジングが見られますがオリジナルのオニオン型の極めて個性的なデザインです。1930年代までの腕時計には懐中時計の名残でこのような形状の竜頭が良く使用されていましたが、戦後に生産されたこのモデルに使用したのはスミスのトラディショナルを重んじたセンスと言えるでしょう。
■裏蓋内側のホールマークス
英国の名門ケースメーカーのデニソン社製の銀無垢3ピースケースの裏蓋内側にはいくつかの刻印が刻まれています。DENNISON社のロゴ、錨のマークはとライオンはバーミンガムの税務署を示し「X」は1947年のイヤーマークです。ホールマークスはもともと課税対象であった金、銀、プラチナ製品に製造時、納税の証として刻まれた刻印です。今では製品の製造年を示す大事な手がかりとなっています。下の「ALD」はデニソン社の創始者、アーロン・ラフキン・デニソンの略です。Denisonはアメリカ人でしたが英国バーミンガムに渡り優れた時計ケースメーカーを設立。ロレックスやオメガなどにもケースを提供していました。
■ニッケルメッキのムーブメント
モデル名「1215」の由来となった1215キャリバーは戦後初のスミス自社工場(英国チェルトナム)で生産された、100%英国製のムーブメントです。また、デラックス、アストラルなどに搭載された15、16、17、18石Cタイプの基礎となったスミスのヒストリーに重要なモデルです。1950年代初期までの個体にはSMITHSのロゴが入ります。
■真鍮製の振り子が美しい
1215の銀無垢モデルに搭載されているムーブメントを構成しているメインの真鍮ダイキャスト製部品にはすべてニッケル・メッキが施されており全体にシルバーの色調で統一されています。しかしチラネジ付の振り子は、あえて真鍮色を残しており美しいアクセントとなっています。