2019年7月13日土曜日

独特なデザインとエイジングが魅力なデラックス



ブルースチールとレッドセコンド・ハンズの魅力

1950年代に生産されたデラックスには凝ったデザインの魅力あふれるモデルが多くみられますが、このモデルも、そのひとつに数えることが出来るでしょう。繊細で美しい文字盤の地紋に光が当たるとメタリックブルーに輝く青焼針と艶消しレッドの秒針。シンプルな印象ではありますが、よく見ると実に凝ったデザインといえる組み合わせ。デラックスならではの個性的なフェイスと言えるでしょう。


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■繊細な地紋が気品を漂わせ
スミス・デラックスには細部の細工に凝ったデザインが多く採用され、個性的なモデルが数多く存在します。しかし、スイス製の時計のような煌びやかさや、押しの強い印象は微塵もありません。このモデルはとても個性的ではありますが、どこか落ち着いており気品を感じさせます。そんな上品な印象を与えている要因は奥ゆかしい文字盤の美しい地紋であるといえます。


■竜頭は新品に交換されています
全体的にエイジングは見られますが、目立つようなキズや気になるような汚れなどは見られません。しかし、時計の中で最も手に触れることの多い竜頭だけは消耗して、巻き辛さがありましたので、新品に交換いたしました。工場出荷時の巻き上げのフィーリングをご堪能いただけます。




■美しい金メッキケース
2ピースの金メッキケースは多少のエイジングは見られますが、とても良い状態を保っています。裏蓋はステンレス・スチール製でしっかりとした剛性感があります。






■ブルースチールの魅力
青焼されたスチール製の長短針は光を正面より受けるとまるで、まるで、モルフォ蝶のように鮮やかに輝きます。艶消しレッドに塗装された秒針とのコントラストから生まれる、このモデル独特の個性は文字盤に繊細な地紋と共にこのデラックスの大きな魅力となっています。




■整備の行き届いたムーブメント
このデラックスに搭載されているのはオリジナルの1950年代の17石ムーブメントです。しかし、よく見ていただくと、振り子には1950年代の特徴でもあるチラネジは見られず、また、ショックプルーフ付きの軸受けが見られます。恐らく以前のオーナーのご希望で。1960年代のスミス純正品にアップグレードされたものと思われます。メリットの方がはるかに大きくスミスの純正部品であるため、あえて旧式の振り子アッセンブリーには戻していません。ご希望があれば、オリジナルの振り子アッセンブリーに戻すことは可能ですのでお申し付けください。


■17石の意味
17石は15石のスモセコ用のムーブメントにギアを追加して秒針をセンターへ移植し、その分軸受けのルビーをふたつ増やしたメーカー純正のコンバージョンといえます。そのため、2石増えてはいますが、精度は全く変わることはありません。






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